気になるワードで検索
キーワード
ジャンル
曜日
開始時間

トップ★文芸・歴史 > 『万葉集』に歌われた初恋10/28


『万葉集』に歌われた初恋10/28

開催日 10/28
第4月曜 13:30〜15:00
講師 品田 悦一[しなだよしかず]

講座内容
『万葉集』に歌われた初恋10/28
巻十一所収の短歌一首を精読します。

『万葉集』に歌われた初恋



11月から定例講座として開催を予定!この講座は定例講座開催前のプレ講座でございます

初恋を歌った一首「たらちねの母が手離れかくばかりすべなきことはいまだせなくに」
を、享受史にも目を配りながら読み解きます。

定期講座では巻一から秀作・問題作を選抜して読み進めますが、このプレ講座では巻十一所収の短歌一首を精読します。「たらちねの母が手離れかくばかりすべなきことはいまだせなくに」という歌で、うら若い少女の初恋の歌です。平安以降、和歌の世界では初恋という主題が長らく顧みられない状態が続きました。おそらくそのためもあって、この一首は前近代を通じ秀歌と認められることがありませんでした。近代になると西洋詩の影響で初恋がクローズアップされるようになり、この歌も大正末期ごろには万葉を代表する秀歌の地位を獲得します。当時の読者はこの歌を個人の抒情詩と信じ、初めて恋をした少女の切ない思いが歌われていると理解したのですが、この歌から始まる149首の一群には左注が付いていて、「以前一百四十九首柿本朝臣人麻呂之歌集出」とあります。柿本人麻呂が作成した歌集に載っているというのです。歌集を作成した人麻呂がこの歌の作者でもあるのでしょう。人麻呂はもちろん男性です。それでいて少女の心境を歌ったというのは、どういうことでしょうか。解釈を掘り下げながら考えていきたいと思います。

『万葉集』に歌われた初恋10/28
講座概要
曜日・時間帯
第4月曜 13:30〜15:00
開催日
10/28
回数
1回
講師
品田 悦一[しなだよしかず]
備考
●11月から定例講座を開催予定。定例講座では、「巻一」を対象とします。
体験・見学
公開講座のため見学・体験不可
お問い合わせ
03-5949-5481
お申し込み
会員・一般共
3,894円(税込)
  • 「体験」料金の表示がない場合は、講座概要にあるカリキュラムのページでご確認をお願いいたします。
  • 「★」印が表示されている場合の「料金合計」、「(内消費税)」についてはお電話か窓口までお問い合わせください。
  • 「受講申込」ボタンがない場合は、お電話か窓口までお問い合わせください。
  • 7月期、1月期講座のお申し込み時は、6カ月一括支払コースは選択できません。
講師 品田 悦一[しなだよしかず]

東京大学名誉教授

プロフィール


品田悦一〈しなだよしかず〉:東京大学名誉教授。
1959年群馬県生まれ。
東京大学人文科学研究科博士課程単位取得修了。

主要著作は、単著=『万葉集の発明 国民国家と文化装置としての古典』(新曜社)、『斎藤茂吉 あかあかと一本の道とほりたり』(ミネルヴァ書房・斎藤茂吉短歌文学賞、日本歌人クラブ評論賞)、『斎藤茂吉 異形の短歌』(新潮社・やまなし文学賞)。

共著=『古典日本語の世界 漢字が作る日本』(東京大学出版会)、
『古典日本語の世界 二 文学とことばのダイナミクス』(東京大学出版会)、東京大学教養学部編『分断された時代を生きる』(白水社)、『「国書」の起源 近代日本の古典編成』(齋藤希史氏と共著・新曜社)。

編著=『鬼酣房先生かく語りき』(青磁社)。