気になる画家の気になる古典技法シリーズ 第2回ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノインターナショナルゴチック期に活躍したフィレンツェの画家ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノの作品は、その絵画技法において精緻を極める。板絵の特性を生かして金箔の上に刻線をほどこし、ボーロを摺り出し、絵の具の濃淡を使って生み出す多様な紋様の世界は、その複雑さにおいて類を見ない。彼の創りだす美のしくみを体験したい。
石原 靖夫美術家 プロフィール 東京芸術大学油画科卒。1970年より8年間のローマ留学中に学んだ卵黄テンペラの美しさを伝えるべく、あらゆる機会を使ってテンペラ画の魅力と技法を紹介している。イタリア風景を中心に創作活動を毎年行っている。