吉原学入門―吉原の成立から江戸末の吉原までの歴史的展開を追う
大河ドラマ「べらぼう」など、吉原に関心が集まっているが、その時代背景も含めて考える。
@吉原には光の部分と陰の部分が混在している。一方に傾くステレオタイプの吉原への理解は時代認識への誤解を生じる。光彩を放すのは、歌舞伎などの舞台や、流行の発信地となった吉原である。大名、富豪などの上級の客の相手をした花魁の世界である。又陰の部分は、女性たちが置かれた犠牲的社会構造の世界である。河岸の女性たちなどはそのもっとも顕著な表れである。その両面を歴史的に見ながら考察する。
A吉原は、幕府公認の遊郭である。対して、深川、品川、新宿、千住などは、岡場所と呼ばれた幕府未公認の遊里である。特に深川は、吉原と並び称される、人気の遊里である。二つの地の違いを、洒落本などの文学テキストと文書類などの考証資料をもとに考察する。
B江戸吉原の18世紀後半(田沼時代)を中心に、その経済的基盤、政治的背景が如何に吉原に影響を及ぼしたかを考える。それは蔦屋重三郎が活躍した時代へ考察でもある。
*進行カリキュラム
元吉原の成立(島原成立との比較から)→新吉原の成立(都市計画としての吉原の移転→新吉原の隆盛(大夫道中を例にしながら)→新吉原の衰退(高級遊女の消滅)→吉原と政治(寛政・天保の改革を中心に)→幕末の吉原(岡場所の台頭)