源氏物語の原文にチャレンジしてみましょう
源氏物語をよむ
源氏物語を原文で読む講座です。源氏物語は今から一千年ほど前の平安時代に作られた物語ですが、時空をこえて読み継がれています。その魅力をご一緒に実感してみませんか。
今回は若菜下巻を読みすすめます。源氏物語五十四帖は大きく三つに分けられますが、若菜下巻は第二部の二番目の巻です。第一部は光源氏が栄華を極める物語ですが、
第二部は満ちた月が欠けるように、光源氏の栄華にも翳りが見え、光源氏も傷ついてゆく物語です。
今回は、ひきつづき「若菜下」の巻を読み進めます。女三の宮の婿選びの時、名乗りをあげていた柏木は、女三の宮が光源氏の妻として六条院に降嫁してからも、諦めきれずにいます。
女三の宮の降嫁がもとで心労が重なり、病に伏した紫の上の看病のために、光源氏が六条院を留守にしていた折、柏木は女三の宮と一夜をともにし、女三の宮は懐妊、二人の秘密は光源氏の知るところなります。物語は大きく動き出します。